ツイッターを眺めていたら、イケダハヤトというブロガーが高知県に移住するということで話題になっているのを知る。
このイケダハヤトという人、ネット上では名前を見かけるが、ちゃんとブログを読んだこともないし、ブログで何をしている人なのかも知らない。よく、いわゆる“炎上”をしている人ぐらいの認識なのだが、今回の高知県移住も、その煽るような書きっぷりへの反発だろう、東京の人間から地方に対するネガティブな記事も出ている。的を射ている記述に悔しさもおぼえつつ納得もするが、どこのド田舎だよと反発すらおぼえる記述も中にはあってムッとしたりもした。
このムッとする感じは、自分がはっきりと地方側に立っているのだと気付かされた。
僕が東京を離れ、故郷の佐世保市民になって、気づけば10年も経っていたが、帰ってきた当初は何もなさに辟易して、ストレスを溜めては、年に3回は東京へと“帰って”いたほど、地元や地方への愛着がなく東京側の人間だった。
幅を利かせるヤンキー的なる気風への反発もあったし、アニメやマンガといったオタクカルチャーにも染まりきれない自分にとって、地方とはただの居心地の悪い空疎な場所だった。
そんな地方のおもしろさ、視座を与えてくれるきっかけになったのが都築響一さんだと思っている。先ほど亡くなった秘宝館や、昔の味わいを残す看板やスナック、大衆的な古びた居酒屋、ネガティブだったヤンキー的なるものへも興味へと変わっていった。興味や面白がるアンテナを増やせば、楽しいものっていくつもあるんじゃないか、そう捉えれるようになっていた。それ以来、東京よりも地方への関心がめっきり増えている。
去年、たまたま「喫茶てげてげ」で、こちらでも面白いことをやっている人々と出会うことが出来、ようやく佐世保にいる帰属意識のようなものも感じるようになった。
いまでもカルチャー面の弱さはとても痛感しているし、満足もしていないが、地方は言われているほど悪くないし、面白くなる可能性を秘めているとも思っている。
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