2014年6月6日金曜日

NHK『ドキュメント72時間』 「恐山 死者たちの場所」を観る。
恥ずかしながら、恐山って別府のような地獄だと勝手に思っていたが、“死んだら恐山に行く”と東北で言い伝えられるほどの霊場だということを、恥ずかしながら思い知る。しかも温泉まであるとは。死者たちの場所としての恐山と真逆のような温泉が同居しているだなんて。

この番組の面白いところは、72時間の間に出会った市井の様々な表情にフォーカスを当てるところだ。原発に携わっているという男性は、住んでいた浪江町が立入禁止になってしまったため、仏壇へ手を合わせるかのように供養として恐山を訪れていたり、広島からやってきたという独身女性。本人のなかでは山ガールみたいな感覚でしょうと言う霊場ガール。普通に観光に来た様子な家族も、水子地蔵を前にすると奥さんの方が涙ぐみだす。自分が生まれる少し前に亡くなったという兄に、母になった自分をだぶらせ、思いを巡らせたという。
恐山というと、寺山修司のイメージが強かったけど一度は行って、その空気というものを感じてみたいと思った。とはいえ、そんな軽いお上りさんの気持ちで行くような場所でないことも知った。

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