去年ライブに行った友人二人がとても心酔している岡村靖幸(以下、岡村ちゃん)が、今年もZepp 福岡で無事開催されたので、僕もナマ岡村ちゃんをキメてきた。
僕にとって、岡村ちゃんは何枚かアルバムは聴いているし、復活作の『エチケット』もわりと好きだし、何曲はかなり好きと言える曲もあるぐらいな感じだったので、友人との温度差は正直言うとあった。
久しぶりに会う友人の家近くまで車で向かい、福岡まで下の道をひた走る。車中BGMはもちろん岡村ちゃんである。最近の岡村ちゃんはモデルの彼女が出来て、リア充になっているから詞が書けないのだろうという考察が面白かった。近作の『ビバナミダ』は西寺郷太との共作だし、新曲の『愛はおしゃれじゃない』も小出祐介の詞によるものだ。非モテ時代のモテたいという鬱屈が創作の原動力となっているのは、実はかなり多いケースなのではないだろうか。そして充足感に満たされると創作にも影響を受けるとか。以前、町山智浩さんが話していたチャールズ・シュルツのドキュメンタリーの話にも通ずる気がする。と、思ってたら、友人がちょうど読んでいたのがその話が収録されている町山さんの文庫本だった。
いつもの駐車場に停め、友人が天神イムズ内にある「サンタ・マリア・ノヴェッラ」でポプリを買う。サンタ・マリア・ノヴェッラは京都にもあったが、福岡にも支店が出来てたのね。全体的にかなりいいお値段はするが、製品はさることながら、パッケージからディスプレイまでとても美しい。
ライブ前に腹ごしらえでハンバーガーを食べるという案が出るものの、この三人だとやはりあそこに行くべきなのだろうが、今回は次があるのでそういうわけにもいかず、天神の「ハングリーヘブン」で済ませることに。なんせ長時間話されても敵わないから。いや、ハンバーガーの味は本当に最高なんだけど。このハングリーヘブンはなかなかの人気店で、様々な種類にお酒も呑めるというのもポイントか。中心地に近いのもあってか、満員という状況。シンプルなチーズバーガーを注文。なかなか美味しかったけど、あの店には敵わないかなぁ。いっその事、もっとアレンジ系にすれば良かったかな。
無事に久保ミツロウ先生による『愛はおしゃれじゃない』の岡村ちゃんの部分をあしらった黒のTシャツを入手。“結婚”という柄のTシャツはなかなか普段着で着るにはハードル高いなぁーと眺めていたら、XSとSサイズという展開。ぽっちゃり系もとい、マシュマロ女子とは『マシュマロハネムーン』というわけには行かないのだろうか。
ハードロックカフェでまったりしていたら、開場の時間になっていて、ちょうど整理券番号の順が来ていたので慌てて駆け込む。
Zepp 福岡は以前DCPRGで行った、新木場のSTUDIO COASTの半分ぐらいのサイズだろうか。右端から7列目ぐらいの位置を確保。ステージはカーテンで覆われていて、客入れBGMはこれからはじまる岡村ちゃんの世界の前奏とでも言わんばかりに、オーケストラやオペラが荘厳な感じで鳴っている。
開演時間から少々遅れて、暗転していよいよライブ開始。カーテンを活かした、光と音の演出がいきなりバシッと来て、カーテンの幕が開いたら岡村ちゃんがいて、一気にテンションが上がる。友人と一発目は何かと予想していて、僕は真っ先に新曲を直球で来るんじゃないかという予想していたが、まさにドンピシャで、『愛はおしゃれじゃない』、続いても『ビバナミダ』と新曲を連続で来る。3曲目には代表曲的存在の『カルアミルク』と立て続けてくるからたまらない。気がつけば、岡村ちゃんの一挙手一投足に釘付けになっていて、ブリブリなるバンドのメンバーの演奏もたまらないし、ダンサーの踊りも岡村ちゃんの音楽のスパイスになっている。扇情的な岡村ちゃんの世界に汗まみれで鼓舞していた。音源だけでなく、生で体験した方が岡村ちゃんの世界はよりダイレクトに伝わるのだと思った。もっともっとパフォーマー岡村ちゃんのライブ体験したいなという気持ちに駆られ、心酔している友人の気持ちがよく分かった。ライブを観る前にツイッターを検索してたら、岡村ちゃんのファンの女性がライブに行くことを“妊娠”と表現していて思わず笑ってしまったが、俺が女性だったらそう言いたくなるのも分かる気がしてくる。1部と2部、最後のアンコールまで3時間あっという間に過ぎた素晴らしいライブだった。
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